ハンドメイド作品を販売するとき、お客様とのトラブルを避けるためにも必要なのが注意書きです。
しかし、作家を始めたばかりであれば出品する人にとって「どんな注意書きを書けば良いのか」って悩みますよね。
注意書きは、「神経質な方は、ご遠慮ください」「ノークレーム・ノーリターンです」などのお客さんを受け付けないような文ではなく、安心して購入してもらうために書くものです。
具体的にどんな注意書きを書けばいいのか悩んでいる方のために、単価1万円の作家である私が何に気をつけて書いているのか、また注意書きの例文をいくつかご紹介します。
ハンドメイドの注意書きが重要な理由
ハンドメイド販売において、注意書きに何を書くかは大事です。その理由を説明します。
買おうか悩んでいる人の背中を押すことができる
基本的に注意書きを読むということは、買おうか迷っている場合が多いです。迷っていなければ、まず注意書きを読もうとは思いません。そのため、安心してもらい購入までを促せる最大のポイントでもあります。
クレームやトラブルを避けることができる
ハンドメイド販売のトラブルで多いのが、「作品に不備があった」「サイズが思っていたものと違う…」などです。どんな商売であっても、トラブルやクレームを0にすることは難しいですが、もちろん回避出来るトラブルもあります。そのための文言を添えておきましょう。
ハンドメイドの注意書きで売上アップする考え方
注意書きを書くときに、売り上げがアップする可能性がある考え方を覚えておけば、どんな場合でも注意書きに迷うことはありません。
たとえば、
「気になる方は、お控えください。」
「神経質なかたはご遠慮ください。」
などの、マイナスな表現。
「買って欲しいのか、買って欲しくないのか!
一体どっちなんだー!!」
と突っ込みたくなってしまいます。
なので、私の考えとしては、
問題になりそうなことだけを厳選して書くようにしています。
あともうひとつ。
本来は、お客様に喜んでもらうために
ハンドメイドを販売しているのですから、
注意書きがつらつらと書かれて、
作品の説明文よりも注意書きの方が長いなんてのは、
避けましょう。
誰もが長々とした説明書は読みたくないですからねw
喜ばれるかをメインに考えていきましょう。
書かなくても住みそうなものや、
通販で当たり前なことなどは、
サクサクと削除していきましょう。
それに、クレームを言ってくるようなお客さんは、極わずかです。
来るかも分からない1人のクレーム防衛のために、
多くのお客さんが嫌煙してしまいそうな長々とした文章になってしまうのは、
非常にもったいないですよね^^
それよりもポジティブな文章を心がけて、
買おうか迷っているお客さんをワクワクさせましょう!
とはいえ、
最低限何を書けば良いか分からない方のために何を書いたら良いのかと例文を紹介します。
使うときに注意してほしいことは厳選して記載する
作品を使用する際に知っておいてもらいたい情報を書きます。
たとえば、洗って縮んでしまい着れなくなった、雨の日に使って色移りしたなどは、変化してしまうことは記載しましょう。
購入時の注意点の記載が必須項目となっています。
とはいえ、なんでもかんでも心配なことは全て書くのではなく、最低限だけ書きましょう。
作品についての注意書き
ハンドメイド作品とは、工場での大量生産と違って1つ1つ手作業で作ったものです。その為、同じものを作ってもばらつきが出てしまうこともありますよね。
お客さんは、ハンドメイドという文化自体をあまり知らずに、ばらつきが出ることがわからない人もいるかもしれません。
しかし、素人が見ても違いがわからない場合は、書く必要はありません。わざわざズレる可能性があるとお知らせしても、プロと認識してもらえないマイナスの印象に映ることもあります。書くことでマイナスの印象にならないかは、注意して書きましょう。
「作品について」の注意書き例文テンプレート
△:1つ1つ手作業で製作している為、サイズにばらつきが生じます。神経質な方は、ご遠慮ください。
◎:1点ずつ心を込めて手作業で制作しておりますが、色や形に若干の違いが生じる場合がございますのでご了承ください。
天然素材の為ばらつきがある(リネン・木材など)
天然素材を使用していると、生地や材料のロットによって色が異なる場合がありますよね。楽天などでも素材に関しての注意書きはよく見かけます。そのため、ばらつきがでてしまう可能性があることをポジティブに書きましょう!
「素材」の注意書き例文テンプレート
△:天然素材を使用しているため、個体差があります。
◎:天然素材を使用しているため、個体差が生じる場合があります。自然の風合いとしてお楽しみください。
模様、形に若干の違いがある(染め物・焼き物など)
染め物・焼き物などの全く同じにならない場合や、ピアスなどの左右2つに明らかなばらつきが出る場合は、説明が必要です。しかし、淡々とした義務的なリスク回避のための説明にならないようにすることで好印象を与えることができます。
「仕上がりについて」の注意書き例文テンプレート
△:1つ1つ手作業で制作しているため、仕上がりに若干の違いが生じる場合がございますのでご了承ください。
◎:風合いや色の出方など、ひとつひとつ器の表情が異なります。陶器の特性としてお楽しみください。
色や素材感が異なって見える場合のテンプレート
色や素材感はできるだけ実物に近いものを掲載しておりますが、光の具合やPC環境などにより違いが生じる場合がございます。
取り扱いについて
「取り扱い」の注意書き例文テンプレート
△:摩擦・水濡れなどによる脱色・汚損はどは避けられません。ご理解ください。
◎:雨や汗など濡れた状態でのご使用は、衣類などへの色移りの原因となります。ご注意ください。
金属アレルギーについて
アクセサリー販売の場合は、金属アレルギーに対して記載することをおすすめします。
金属アレルギーの方は多く、年々増加傾向にあると言われています。
アレルギーを持ったお客様に対して樹脂パーツに変更して対応する場合は、アピールポイントにもなる為、一言添えましょう。
品質について
品質については、最低限伝えなくてはならないことだけ記載しましょう。たとえば、レジンなどの時間の経過に伴い色素の変化が起こる場合です。
保管場所に気をつけてくださいのような、変色を伴わない場合は、発送する際に「取り扱い方法」のような注意書きを一緒に梱包するようにしましょう。
発送に関する注意書き
お客様は、時間が掛かると不満を言ってきます。発送まで時間が掛かる場合は、伝えておきましょう。
「発送」についての注意書き例文テンプレート
△:お急ぎの場合はご注文をお控えください。
◎:受注生産品のため、発送まで2週間ほどお時間をいただきます。プレゼントなどでお急ぎの方はご注文前にご相談ください。
「返金やキャンセル」の注意書き
キャンセルや返品については、ルールを決めておきましょう。
フリマサイトなどでよく目にする「ノークレーム、ノーリターンで」という文面ですが、素人であれば仕方ない文言ではあります。
しかし仕事として作家を続けていきたいのであれば、一切の返品を受け付けない、とするのはあまりにも親切さに欠けます。
どこまでなら対応できるのか、どこからは対応ができないのかをハッキリと記載しましょう。
たとえば、作品に不備があった場合のみ、交換や変品を受け付けるといった線引きです。
また、お客様のなかには不備があったらすぐに★1をつけて評価をしてしまうような方もいらっしゃいます。
そのため、不備があった際はまずはご連絡ください。などの注意書きはあってもいいでしょう。
「返金やキャンセル」の注意書き例文テンプレート
△:ご注文後のキャンセル、返品、交換は受け付けておりません。
◎:お届けした商品に破損や不備、商品の不足があった場合、商品到着後3日以内にご連絡ください。確認の上で、至急交換または返品の対応をさせていただきます。
クレームを受けてしまったときの対応!
私の考えとしては、不備があった場合の連絡は、お客様が返品を望むのであれば、対応してしまったほうがいいと思います。
売り上げが・・・と思う気持ちもあるでしょうが、仮に再度発送をして不備があった場合、ネットに悪いことを書かれたりすることもあるかもしれません。
それよりはサクッと対応して、キレイさっぱりと関わりを絶ってしまったほうが作家さん自身の身を守れます。
実際にcreemaに記載している「購入時の注意点」
注意書きは、あまり長々と書くとお客様が不安に思ってしまいます。そのため、最低限のことを書くことを推奨します。
私の場合は、
・不備があった場合の、交換について
・素材特有の天然の歪みについて
・受注生産のため、日にちがかかることについて
これくらいしか記載していません。
あとは、お客さまから多く聞かれた質問があれば、
作品の説明文などに追記しています。
単価を上げられる注意書きを心がけよう!
まとめると注意書きの書き方のポイントは、
・不安にさせるような文章を書かないこと
・ポジティブな視点で書くこと
です。
価値の高い作家を目指していきましょう!